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どのチャンネルでもさんざんやっている通り、本日15時前に国内最大級の地震があった。震源地は三陸沖だが、東京のど真ん中でも深刻な被害が相次ぎ、公共交通機関はほとんどが麻痺して復旧のめどが立っておらず、通信回線にも障害が発生している。規制がかかっていて携帯が非常につながりにくくなっているし(西⇔東なら通話できたりするが、関東間の通話は難しい)携帯メールはそれよりもう少し状況が良くて、まあまあ届くが(ちょっとタイムラグが発生する)安定しない。となると、ワールド・ワイド・ウェブの出番である。今も断続的に震度3クラスの余震が続いている。今夜は、今揺れるかまた揺れるかとびくびくしながら、不安な夜を過ごすことになりそう。だけど現時点では、部屋のライフライン(ガス・電気・水道)は完璧だし、何よりわたしは地震発生時に最も安全とされる施設すなわち大学にいたので、おおよそ、何も問題はない、と思う。親との安否確認も済んでるし。わたしは無事です。部屋に戻れてるし、食料品も買い込んだし。久々にテレビをつけっぱなしにしている。他に出来そうなことはないから、これからさっさとお風呂に入って布団に入ろうと思う。また、どうせ、鼻水が詰まったり喉がひりひりしたりして起きるかもしれないけど。今朝は薬が効いてないんじゃないかと思うぐらい、症状がひどかった。
実は地震が発生した時、わたしはししょうと研究指導中で、途切れなく続く長い揺れの中、研究室から脱出しそびれて遭難した。建物の構造上、10階の研究室は下の階よりもよく揺れるのだろうが、「あれー、嘘でしょ?」とか言ってる1分ぐらいの間に、だんだん揺れ方がひどくなり(まさか本気で揺れると思ってなかったので、脱出経路を確保するまで考えが至らなかった)最後は、壁一面に備え付けられている大型の鉄製本棚が、転倒防止用にと打ちつけられた釘や木切れもろとも倒れ、斜めに扉をふさいだのである。扉は内開きなので、我々は「10階の研究室に閉じ込められる」というまさかの事態に遭遇する。もちろん、研究室の床は本が散乱し、足の踏み場もないどころか、相次ぐ余震にもう一方の壁に備えつけられた本棚までが挙動不審になりだしたので(この本棚はあわやというところで踏みとどまったが、今にも倒れそうだった)「ひやっと」どころか「どきっと」の連続で、本棚を避けて部屋の中を移動したわたしは、自動的に窓際に追い詰められ、運よくガラスは割れなかったので、破片の餌食にはならなかったけど、危なかった。部屋が「ぐしゃー」っとなり、本棚が扉をふさぐこの状態から脱出するまでに40分ほどを要し、最後は2人で本を蹴りながら足場を確保し、本棚を力づくで押しのけて扉をこじあけた。いろんなものを置きっぱなしにしたまま、揺れ続ける中をコートとバッグをつかんで広場に合流すると、関係者から安堵の溜め息が聞こえた。部屋の中が倒壊した先生方は多々いれど、部屋に閉じ込められたのは我々だけだったらしい(まあそうだよな、1人でいたらさっさと逃げるよな)。大学と言えども、耐震性的に安全かどうかはまた全然別問題だということを思い知ったが、わたしがいた古い校舎もこれでも一応、最近、耐震補強工事をしたばかりだったので、倒壊の危険性はなかったらしい。とは言え、倒れた本棚が壁をえぐってたし、研究室は大惨事である。「先生、これからどうしましょうか」「復旧のめどが立たないね」「あの、帰れなさそうですね」「そうね、あなたは歩いて帰りなさい(笑)」「帰ります」というわけで、恐る恐る自分の部屋に戻ったが、わたしの部屋の被害はありえないぐらい軽微だった。地震があったこと自体を一瞬疑うぐらい。ほとんど何も落下してなかったし、食器棚の扉さえ開いていなかった。リフォームしたばかりの鉄筋マンションの2階、恐るべし。こんなに揺れに差があるのか(それとも、研究室がかなり老朽化していたのか?)。本の偏り具合から見ても、揺れ方向が「本棚が倒れる方向」と一致していなかったことが幸いしたようだ。にしても、わたしは何かに守られているらしい、と胸をなでおろす。
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